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二項モデルでの計算の概要

格子モデルは、株価の推移を下記のような格子状に推移すると仮定して、 その作成した株価の推移からオプション価値を求める方法です。

株価推移のイメージ

複雑なオプションの価値算定が可能であり、かつ商品特性に応じたモデルの変更が可能なことから、 ほとんど全てのオプションモデルを算定することが可能です。
ブラック=ショールズ・モデルのように、ヨーロピアン・オプションと仮定しなくても算定することができ、 行使価格が一定でない場合にも対応できることから、複雑なオプションの評価に適しています。

格子モデルの代表例である二項モデルの計算式は、以下の通りになります。

株価推移のイメージ

このモデルは、オプションの満期までの期間を、一定期間ごとに分けて、多数の格子を作成することによって株価の推移 を作成していきます。この際の、期間の分割数をNode(ノード)といい、 理論上はこの数が多ければ多いほど評価の精度を精緻化することができます。

具体的なシュミレーションの方法としては、

  • @株価の推移を満期時まで作成する
  • A作成した株価を利用して満期時のオプション価値(UL-K)を算出する
  • B各計算時点(i)でのオプション価値(UL-K)と1期間後(i+1)のオプション価値の割引価値(期待値)を比較し、大きい方をオプション価値とする
  • C開始時まで遡り、全体を通してのオプション価値を算定する
という流れになります。

ここで、オプション価値を求める際に上昇確率と下落確率を用いて期待値を算出していますが、 この確率をリスク中立確率といいます。 詳細な説明はここでは行いませんが、株価の上昇・下落の期待値は、無リスク資産の収益率(リターン) と等しくなると仮定した考え方になっています。

計算方法についての説明

@株価の作成

もともとの株価が100の場合、株価の上昇率と下落率を以下のようにおくと、株価推移は以下のようになります。

二項モデル:株価の作成
二項モデル:上下率

A各期間の損益の算定

行使価格が100とした場合の株価と行使価格の差は以下のようになります。

二項モデル:損益

B各期間のオプション価値の算定

各期間において、以下の2つを比較し、何れか大きい方を選択していきます。

  • オプションを継続保有することによって得られる利益(期待値)
  • オプションを行使して原資産を売却することによって得られる利益

この際、期待値を算定する必要がありますので、株価の算定は逆向きに(満期から順番に)計算することが必要になります。 この後ろから計算する方法を「バックワードインダクション」といいます。

【各期間のオプション価値決定のイメージ】

二項モデル:損益

二項モデルにおける計算例

以下のような単純な株式コール・オプションであった場合、 コール・オプションの価値は二項モデルを使用すると以下のように算定されます。

二項モデル:損益

ブラック・ショールズ式と同様に配当を考慮しなければ、かなり高めの価格が算定されることになります。
なお、このモデルでは配当の発生時点を月1回として算定していますので、 ブラック・ショールズ式と算定される価格が異なっています。

二項モデルにおける簡易シミュレーション

仮に株価とボラティリティの変動におけるオプション価値の推移を表すと、下表のようになります。

【配当なしのケース】

グラフ
二項モデル
数値
二項モデル

【配当あり(60円/年)のケース】

グラフ
二項モデル
数値
二項モデル








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